健康診断では見つからなかった心拍の異常に、スマートウォッチが気づかせてくれた。
そんな実例が、いま注目を集めています。
心電図や心拍リズムの異常は自覚症状が少なく、放置すると脳梗塞など重篤なリスクにもつながります。
今回は実際に患者さんから聞いた、スマートウォッチが異常を早期にキャッチした実例や、健康管理に役立つ機能、選び方までを解説します。
夏の暑さから命を守るにはこちらの記事をご覧ください。

心電図で何がわかる?なぜ重要なのか
心電図とは、心臓の電気的な活動を波形で記録する検査方法です。
スマートウォッチでも簡易的な心電図を測定できるモデルが登場しており、不規則な心拍や心房細動などの異常の兆候に気づく手助けとなります。
これらの異常は自覚がないことも多く、健康診断だけでは見逃されがちです。
日常的に心電図や心拍数をチェックできるスマートウォッチは、体調管理において非常に有効なツールです。
スマートウォッチで心電図異常に気づいた実例
Apple公式サイトには、Apple Watchが心拍異常を通知し、医療機関を受診した結果、心房細動が見つかったという体験談が複数掲載されています。
例えば、40代の男性が就寝中に心拍の異常を通知され、医師の診察を受けたことで心房細動が発見されました。

また、国内の報道でも「スマートウォッチで命拾い」と紹介されたケースがあり、一般ユーザーからも「早期に異常に気づけたことで安心できた」という声が多数寄せられています。

薬剤師が聞いた、実際のスマートウォッチ活用例
私は薬剤師として、日々多くの患者さんと接していますが、その中で「スマートウォッチの通知がきっかけで心房細動が見つかった」という声を直接耳にすることがあります。
いくつかの患者さんのエピソードを紹介します。

運動中に心拍数の異常通知が来て不安になり病院に行ったら、不整脈が判明した



就寝中の異常通知で目が覚め、翌日念のため受診したら軽度の心房細動だった
大事には至らず、定期的な通院と薬の服用だけで今まで通りの生活ができているとのことです。
こうした話を通じて、スマートウォッチが体調変化への“気づきのきっかけ”として実際に役立っていることを実感しています。
医療機器ではないが「異常に気づくきっかけ」になる
重要なのは、スマートウォッチがあくまで「診断」を行う医療機器ではないという点です。
しかし、心拍数や心電図、血中酸素濃度などを日常的にチェックすることで、「異常に気づくきっかけ」を与えてくれる存在になります。
例えば、Apple WatchやFitbit Sense 2には、心電図(ECG)機能が搭載されており、不規則なリズムを検出した際にユーザーに通知します。
これにより「医師に相談してみよう」という行動につながるのです。
健康管理に役立つスマートウォッチの機能一覧
スマートウォッチには、さまざまな健康管理機能が搭載されています。
- 心拍数の24時間モニタリング
- 心電図(ECG)記録
- 血圧の推定測定(対応モデルのみ)
- 睡眠の質の分析
- ストレスレベルの把握
- 血中酸素飽和度(SpO2)の測定
これらのデータを日常的に蓄積・分析することで、健康意識の向上や体調変化への早期対応が可能になります。
心拍の異常が気になる人におすすめのスマートウォッチ4選
以下は主要スマートウォッチの比較表です。目的や予算に応じた選び方の参考にしてください。
製品名 | 心電図(ECG) | 心拍異常通知 | 血圧測定 | 睡眠 | バッテリー 持ち | 価格帯 (目安) |
---|---|---|---|---|---|---|
Apple Watch Series 10 | ○ | ○ | × | ○ | 約1日 | 高め (5万台〜) |
Fitbit Sense 2 | ○ | ○ | △(推定) | ○ | 約6日 | 中 (3万円後) |
Withings ScanWatch | ○ | △(自動記録) | × | ○ | 約30日 | 高め (5万台〜) |
HUAWEI Band 8 | × | △(心拍モニター) | △(推定) | ○ | 約14日 | 安価 (1万円下) |
Apple Watch Series 10
心電図(ECG)機能をはじめ、心拍異常の通知やAFib履歴の管理が可能な高機能モデルです。
Apple公式でも実例が多数紹介されており、信頼性の高さでは群を抜いています。
ヘルスケアアプリとの連携もスムーズで、日常の健康管理に役立つ豊富な機能を備えています。
特に健康意識の高い40代以上のユーザーには、長期的な健康サポートツールとして非常におすすめです。
Fitbit Sense 2
ストレスモニタリング、睡眠分析、皮膚電気活動センサー(EDA)など、多面的な健康トラッキングが可能なモデルです。
心電図機能(ECG)も搭載されており、自律神経のバランスや精神的なストレス状態も把握できます。
バッテリーは最大6日持続し、毎日充電する手間も軽減。ストレスや生活習慣の見直しをしたい方に特に向いています。
Withings ScanWatch
CE認証取得済みで、医療機器に近い高精度な計測が特徴のモデルです。
心電図やSpO2測定、呼吸の乱れや睡眠時無呼吸の兆候にも対応。見た目はアナログ時計風でありながら、内部は最新の健康テクノロジーを搭載しています。
スタイリッシュなデザインと信頼性を両立しており、シニア層や健康意識の高いプレゼント用途としても最適です。
HUAWEI Band 10
約6,000円という圧倒的なコストパフォーマンスながら、心拍数、SpO2、睡眠、ストレスといった基本的な健康指標をしっかりサポート。
軽量で着け心地が良く、スマホとの通知連携機能も完備しています。
心電図機能こそありませんが、健康習慣をこれから始めたいという初心者層にとって、手軽に始められる入門モデルとして非常に人気です。
血圧や心電図が気になる人への選び方ガイド
- 精度を重視するなら:医療機器に準拠したモデル(Withingsなど)
- 日常使いしやすいものを探すなら:Apple Watchのようなスマホ連携型
- 血圧もチェックしたいなら:FitbitやHUAWEIなど、血圧推定機能搭載モデルを
- コスパ重視で始めたいなら:HUAWEI Band 8のような1万円以下のエントリーモデルも選択肢に
いずれも健康状態の「参考情報」として活用することがポイントです。
おしゃれで続けやすいデザインも重要
健康管理のためとはいえ、日々身につけるものだからこそ「おしゃれ」であることも大切です。
最近はファッション性の高いスマートウォッチも増え、バンドの交換や文字盤のカスタマイズなどで個性も演出できます。
Apple WatchやWithings ScanWatchは特にデザイン面でも高評価。
普段使いしやすいデザインのスマートウォッチなら、継続的な健康管理にもつながります。
あわせて揃えたい!スマートウォッチと一緒に役立つアイテム
スマートウォッチを購入したあとに「これもあったら便利!」というアイテムをご紹介します。
健康管理を快適に続けるためにも、あわせて揃えておきたいところです。
- 交換用バンド・保護ケース:Apple WatchやFitbitには、多彩なバンドやケースが販売されています。TPOに合わせて使い分ければ、ファッション性もアップ。
- モバイルバッテリー:毎日の充電が必要なモデルが多いため、外出先でも安心なモバイルバッテリーは必需品。
- ヘルスケア本やアプリ:健康への意識を高め、生活習慣を見直すきっかけに。スマホと連携するアプリも多く、継続しやすさが向上します。
こうした関連アイテムをうまく活用すれば、スマートウォッチの効果をさらに高められます。
まとめ:スマートウォッチは健康意識を高めるパートナー
スマートウォッチは、心電図や心拍の異常に早期に気づく「きっかけ」を与えてくれる頼もしいツールです。
血圧、睡眠、ストレスなど、さまざまな角度から体調を見守り、健康意識を高めてくれます。
選び方次第で、あなたにぴったりのモデルがきっと見つかります。
健康が気になる方は、ぜひ一度スマートウォッチを活用してみてはいかがでしょうか。
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