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米国で禁止された着色料は危険?発がん性?日本ではどうなるの?

健康
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2025年1月にメディアで報道されて知っている人も多いと思いますが
日本でも使用されている着色料が発がん性があるため、アメリカで禁止されたと話題になっています。

普段から添加物フリーを心掛けている人は問題ないですが、
添加物なんて全然気にしない人でも発がん性があると聞いたら心配になってしまいますよね。

きんや
きんや

添加物気にしないけど報道を見たときは心配しました
薬にも着色料含まれているし、、、

食品だけでなく、薬にもさまざまな種類の着色料が使用されており、
普段から着色料が含まれている薬を扱っている薬剤師として

ヒトにたいして発がん性があるのかどうか、また日本の対応について詳しく説明します。

米国で禁止された着色料

まず、米国で禁止された着色料は、人に対して発がん性は示されてはいないとのことです。

2025年1月15日、米国FDA(米食品医薬品局)より、食品添加物「食用赤色3号」の食品への使用許可を取り消す旨の決定が行われたことが公表されました。
雄ラットにおいて発がん性があるとの研究データにより、今回の判断となったようです。

食品は2027年1月までに、また医薬品は2028年1月までに使用が禁止されると発表され、それまでの期間は経過措置となりました。

今回禁止されたのは赤色3号

今回禁止された着色料は「赤色3号」で、エリスロシンという成分の合成着色料です。

赤色3号は、雄ラットにおいて発がん性があるとの研究データにより禁止が発表されましたが、
発がん性の機序はラット特有のもので

他の動物やヒトの試験では発がん性は認められず、
食用赤色3号の使用がヒトの健康に影響を及ぼすという主張は科学的に裏付けされたものではない。

ことも発表しています。

「赤色3号」はお菓子、漬物、かまぼこなどの食品の一部に使用されています。
また、世界では砂糖漬けの果実やソース、食肉製品、ガム、発酵野菜などに使用が許可されています。


食品添加物では一般に、許容一日摂取量(ADI)が定められており、
赤色3号は体重1kgあたり0~0.1mg/日と設定されています。

許容一日摂取量(ADI)とは・・・

人が毎日一生涯摂取し続けても、健康への悪影響がないと推定される一日当たりの摂取量


令和5年度の厚生労働省(現:消費者庁)の調査において、一般的な食生活の日本人が1日あたりに摂取する食用赤色3号の量はADIの0.048%と判明しています。
つまり日本では、健康に悪影響がないとされている基準の20万分の1しか、日頃から摂取していないことになります。

そもそも着色料とは

着色料はご存知の方が多いようにその名の通り、食品などに色を付ける添加物です。
着色料は石油から作られる合成着色料と、自然界の動植物から抽出されて作られる天然着色料があります。今回話題となっている赤色3号は石油から作られた合成着色料です。

石油から作られていると聞くと、合成着色料は安全なの?
疑問に思う方もいると思います。

現在、日本で使用されている着色料はすべて、食品安全委員会が安全性を確認して認められたものです。また、使用に関して明確に基準が定められています。



着色料を使用する目的は、主に食べ物の見た目をよくするためです。

・色合いを良くして食欲を増進させる
・加工や酸化による変色や退色を防ぐ
・文化的な風習を担う

また、医薬品にも使用されることがあり、薬のコーティングに色をつけて見分けやすくするためにも使用されます。今回禁止された赤色3号が使用されている医薬品も数多くあります。

日本ではどうなの?

まず結論として、

・赤色3号の使用を禁止しない
・輸出のことを考え、使用する企業が減る可能性も

「米国における決定の内容を精査し、米国以外の諸外国における動向なども踏まえ、科学的な見地から食用赤色3号の食品添加物としての使用について検討していく予定です。」と発表しています。
アメリカ以外の国の対応を様子見ながらとのことなので、すぐに禁止する方針ではないみたいですね。

他にも消費者庁がQ&Aで発表しているので、詳しくは消費者庁のQ&Aをご覧ください。

着色料がない食品を選ぶには

日本では禁止されていない着色料とはいえ、アメリカで禁止されているため摂取するのは心配になるかと思います。着色料が含まれていない食品を自分で探す方法をお伝えします。

パッケージの原材料名または添加物名欄に着色料(赤3号)の記載がないか確認する

食品表示法では添加剤の表示が義務付けられています。なかでも以下の添加物は「用途名(物質名)」で記載されています。

甘味料・着色料・保存料・増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料・酸化防止剤・発色剤・
漂白剤・防かび剤又は防ばい剤

そのため赤色3号が含まれている食品では「着色料(赤3)」といった表示がされます。もしくは色の名前が入っていれば着色料と判断が付くため「赤色3号」のみの表示となることもあります。

まとめ

アメリカでは禁止にされましたが、ヒトにたいしては発がん性の科学的根拠がなく
日本ではすぐに禁止にされるわけではないようです。
しかし、輸出面を考えると使用されなくなる可能性もあり、今後食品の色が変わるなど多少の変化があるかもしれませんね。今後の日本の対応が気になるところです。

また、多くの食材には添加物が含まれており、食品表示について理解し、添加物の有無によって食品購入の判断ができると思います。自分の体のためにより良い知識を付けていきましょう。

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