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ノロウイルスにアルコールは無効?潜伏期間は?うつるのを防ぐために必要なこと4選!

健康
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ノロウイルスはとくに冬に流行する胃腸炎の原因ウイルスです。
今までに感染したことがあり、つらい思いをしたことがある人は少なくないのではないでしょうか。

感染すると下痢やおう吐など、非常につらい症状があります。
感染したことがある人は、「もう二度とノロウイルスにかかりたくない」と口をそろえて言います。
感染しないようにするために、正しい対策を薬剤師が説明します。

また、万能だと思われているアルコールもノロウイルスに有効でないものもあります。
有効なアルコールについても併せて解説していきます。

ノロウイルスとは

感染性胃腸炎の原因ウイルスで、1年を通してノロウイルスによる胃腸炎の発生があります。ご存知の方も多いですが、特に冬に感染が流行します。
ノロウイルスについて、予防のためのワクチンはなく、また感染後の抗ウイルス薬もないため症状を緩和する対症療法しかありません。
そのため、感染しないこと・感染させないことが重要となります。

潜伏期間

ノロウイルスの潜伏期間は24~48時間とされています。主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛です。発熱はそこまでひどくなく、これら症状が1~2日続いた後に症状が改善します。

感染経路

ノロウイルスの感染経路は主に3つあります。

・汚染された食品(主に2枚貝)の、生あるいは十分に加熱されていない状態で食べた場合
・感染者の糞便や吐しゃ物が人の手を介して二次感染する場合
・家庭などの接触する機会が多い、ヒトからヒトへの飛沫感染

汚染された食品は、ご存知の方も多いようにカキが多く、他にもシジミやハマグリなどの2枚貝にもリスクがあります。

感染者の糞便や吐しゃ物により汚れた手などから感染するのは有名ですが、吐しゃ物などからの飛沫を介して感染することも多々あります。

また、症状が改善した後も1週間程度は便の中にノロウイルスが含まれています。子供の場合は1ヶ月以上も便の中に含まれているケースもあるため、症状改善後も汚物には注意が必要です。

アルコールは効かない?

アルコールは万能な消毒と思われていますが、ノロウイルスには効果は薄いといわれています。
ノロウイルスはノンエンベロープウイルスに分類され、ノンエンベロープウイルスはアルコールに耐性があり、通常のアルコールでは不活化することができません。

ノンエンベロープウイルスとは

ウイルスはエンベロープと呼ばれる膜細胞の有無により、エンベロープウイルスとノンエンベロープウイルスに分類されます。
アルコールはこのエンベロープを壊すことによりウイルスを不活化することができます。

そのため、エンベロープをもたないノロウイルスに対してはアルコールは力を発揮しません。

しかし、すべてのアルコールが効きにくいわけではなく、一部のアルコールは不活化効果があります。
例えば、酸性のアルコールはエンベロープを持たないノロウイルスに対して不活化効果が期待できます。次の章で酸性のアルコールの商品についてご紹介します。

感染対策

ワクチン、特効薬がなノロウイルスのため、感染予防することが最も重要となります。
主な感染対策は次の4つです。

  1. 汚染の可能性がある2枚貝などは、十分に加熱
  2. 手指消毒
  3. 汚物の処理
  4. 環境の消毒

それぞれに対して詳しく説明します。

食品の加熱

カキなどの二枚貝は十分に加熱することがベストです。
目安として、中心部が85~90℃になる状態で90秒以上の加熱することにより、ウイルスは感染力を失うとされています。

カキコロッケなど中心まで火が通りにくい料理に関しては中心部の温度が上がりにくいため、とくに注意が必要です。

手指消毒

手の消毒は手洗いが基本となります。
石鹸を使い十分にこすり洗いし、水で洗い流しましょう。

前述したように、アルコールは基本ノロウイルスを不活化しません。
酸性したアルコールであれば、ノロウイルスに有効で
代表的な商品として

「手ピカジェルプラス」

があります。

このとき注意してほしいのが、「手ピカジェル」には種類があり、ノロウイルスに有効なのが
黄色の手ピカジェルです。ピンクの手ピカジェルと間違えないようにご注意を。


汚物の処理・環境の消毒

家族や職場など身近に感染者がいる場合には、感染が広がらないように消毒が重要です。
汚物の処理やドアノブやトイレなどの環境の消毒にはキッチンハイターなどの次亜塩素酸ナトリウムが有効です。
それぞれの用途に適した濃度があり、自宅のキッチンハイターで自作可能です。

  • ドアノブやトイレなどの消毒⇒0.02%消毒液
  • 汚物で汚染されたところ⇒0.1%消毒液

以下の図は標準的なキッチンハイター(約5%原液)を用いた消毒液の作成方法です。

消毒をするときには使い捨ての手袋を使用しましょう。
使い捨ての手袋に関しては、普段の掃除でも利用できるので自宅に用意したほうがいいかもしれません。


また、汚物の処理の際には手袋以外にも「マスク」「エプロン」を着用して感染対策をする必要があります。
詳しい処理についてはこちらが参考になります。

まとめ

ノロウイルスにアルコールは有効ではないため、以下の方法が感染予防につながります。

  1. 汚染の可能性がある2枚貝などは、十分に加熱
  2. 手指消毒
  3. 汚物の処理
  4. 環境の消毒

手の消毒に関しては手洗いが一番有効ではありますが、酸性タイプのアルコールは有効のため
活用してみてはいかがでしょうか。
とくに冬はノロウイルスが流行しやすいため、感染を広げないための対策方法を学ぶとともに感染予防セットを日頃から準備してみてください。

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