薬剤師になってよかったこととは?メリット・デメリットを本音で語ります

薬剤師として働いていると、「薬剤師になってよかった?」と聞かれることがあります。
安定した職業としてのイメージが強い一方で、実際の現場では楽しいこともあれば、つらいこともあります。

この記事では、実際に薬剤師として働いて感じた「よかったこと」、そして「正直ちょっとつらいと感じること」まで、包み隠さず本音でお伝えします。

これから薬剤師を目指す人、現在働きながら将来に不安を感じている方にも、少しでも参考になれば嬉しいです。

薬剤師の年収を活かして将来の貯蓄を考えたい方はこちらの記事もご覧ください。

目次

現場で感じた!薬剤師になってよかった瞬間とは?

薬剤師として現場に立っていると、日々の中で「この仕事を選んでよかった」と思える瞬間があります。

人との関わりの中にやりがいを感じたり、専門職としての責任と誇りを実感したりと、心に残る出来事は数えきれません。
ここでは、そんな実際の体験を通して、薬剤師として働いていて本当によかったと思えた場面をご紹介します。

患者さんの「ありがとう」がやりがいに変わる

ある日、初めて来局された患者さんが不安そうな表情で、血圧の薬について質問されました。
丁寧に説明し、生活習慣についても一緒に話すと「あなたの説明が一番わかりやすかった。ありがとう」と言っていただけました。

たった一言ですが、その日一日の疲れが吹き飛ぶほどのやりがいを感じた瞬間です。

このような言葉は、どんな報酬よりも大きな価値があり、自分の存在が誰かの役に立っている実感につながります。
ときにはリピーターの方が指名してくださることもあり、「信頼されている」と感じる瞬間が、仕事へのモチベーションを高めてくれます。

信頼される存在として実感するプロの価値

投薬を通じて患者さんと信頼関係を築けたとき、自分の仕事の意義を深く実感します。
薬を渡すだけでなく、不安を取り除き、安心を届けられることにやりがいを感じます。

たとえば、高齢の患者さんが「先生がいると安心する」と言ってくださったことがありました。専門知識をもとに的確なアドバイスをすることで、医療従事者としての存在感が大きくなっていくのを感じる瞬間です。こうした信頼の積み重ねが、プロフェッショナルとしての誇りにつながります。

働き方・ライフスタイル面で感じた薬剤師のメリット

薬剤師という職業は、働き方やライフスタイルにも独自のメリットがあります。

シフト勤務による柔軟性や、安定した給与、ライフステージに合わせた働き方など、日々の暮らしに大きな影響を与えるポイントが多数存在します。
ここでは、実際に働いて感じた生活面での魅力をより具体的に紹介します。

平日休みは想像以上に快適

病院や役所が空いている平日に手続きや診察ができるのは、一般的な土日休みの仕事では味わえない特権です。

旅行や外出も混雑を避けられるため、生活の満足度が高まります。
また、人気の観光地や飲食店でも並ばずに入れるため、週末に働くことへのネガティブな印象がむしろ減っていきます。

子どもの行事や通院など、家庭の予定に合わせやすいのも平日休みの大きな利点と先輩薬剤師に教えてもらったこともあります。

自分の時間を有効に使えることで、生活全体にゆとりが生まれる実感があります。

安定した年収と副業のしやすさが魅力

薬剤師は平均して年収600万円前後を確保しやすく、安定した収入があります。
新卒の段階でも比較的高い初任給が設定されており、他の職種に比べて生活設計がしやすいと感じます。

勤務時間の調整がしやすい職場もあり、副業や資格取得の時間も確保しやすいのが魅力です。
副業で医療ライターをしたり、オンライン講座で知識を発信したりと、薬剤師資格を活かした働き方の幅も広がっています。

副業としてブログに興味がある方は、こちらの記事をご覧ください。

また、派遣薬剤師の副業もできるため、効率よくお金を稼ぐことができる数少ない資格です。

これにより、将来の選択肢が増え、収入の柱を分散させることが可能です。

薬剤師が副業で収益化を達成するまでの記事はこちらをご覧ください。

自分の時間を確保しやすい働き方も可能

職場によっては、早番・遅番を選べたり、有給が取りやすかったりと、自分のライフスタイルに合わせやすい働き方が可能です。

希望休が通りやすい職場も多く、プライベートの予定と仕事を両立しやすいのは非常にありがたいポイントです。

また、時短勤務やパート勤務への切り替えがしやすい点もメリットの一つです。
出産や育児、介護などライフステージが変化しても、柔軟に働き方を見直せる体制が整っているため、長く働き続けやすい職業といえます。

国家資格だからこそ得られる安心感と将来性

薬剤師は国家資格という強みを活かし、将来に対して安心できる職業です。
民間資格とは異なり、法律に基づいて定められた資格であるため、一定の専門性と社会的信頼を長期間維持できます。

ここでは、その安定性と柔軟性、そして国家資格ならではの魅力について紹介します。

不況や社会変化に左右されにくい安定職

コロナ禍では多くの業種が影響を受ける中、薬局や病院は社会に不可欠なインフラとして機能し続け、職を失うことはありませんでした。

今後も高齢化の進展に伴って医療ニーズは増え続ける見込みであり、薬剤師の需要も引き続き堅調とされています。

さらに、災害時やパンデミック時など、社会が混乱する局面でも薬剤師は現場の最前線で活躍が求められます。
これにより、長期的に安定して働ける職業としての信頼性が非常に高いといえます。

引っ越しやライフイベントに強い

全国どこにでも薬局や病院があるため、家庭の事情や引越しがあっても働ける場所が多いのも魅力です。
都市部はもちろん、地方や郊外でも一定のニーズがあり、勤務地の選択肢が多いことは家庭との両立や将来的な生活設計に大きなメリットとなります。

また、結婚や出産といったライフイベントにあわせて、勤務先を柔軟に変えられるのも国家資格ならではの強みです。パートや短時間勤務など、自分のライフスタイルに合わせて働き方を見直せるのも大きなポイントです。

復職しやすい環境が整っている

一度現場を離れても、復職支援の制度や求人の多さから、再び働きやすい環境が整っています。
ブランクがあっても研修制度を設けている職場が増えており、再スタートへの不安を感じる必要はありません。

特に、調剤薬局チェーンや病院では人材確保のため、復職者向けのサポート体制を整えているケースも多く見られます。これにより、育児や介護などで一時的に離職した後も、無理なく現場に戻ることができます。

国家資格という確かな土台があることで、「一生ものの職業」としての価値がより一層際立ちます。

薬剤師のデメリットは?本音で感じた収入や将来の不安

どんな職業にもデメリットはあります。薬剤師という職業も例外ではなく、働いていく中で見えてくる現実や課題が存在します。

ここでは、実際に薬剤師として働く中で感じた悩みや将来への不安を、リアルな視点から正直にお伝えします。

年収が上がりにくく将来が不安になる

薬剤師の収入は、新卒〜30代前半までは安定して伸びますが、そこからは大きく上がりにくい傾向があります。
特に調剤薬局では年功序列や役職による報酬差が小さく、収入が頭打ちになりやすい構造があります。

管理薬剤師やマネージャー職になっても、責任の割に報酬が見合わないケースも少なくありません。
業務量や人材管理の負担が増える一方で、給与アップが数万円程度ということも珍しくなく、「やりがい搾取」と感じてしまう人もいます。

住宅ローンや教育費など、ライフステージが進むほど「この収入でこの先やっていけるのか」という不安が現実味を帯びてくるのも事実です。

自分の強みがないと悩んでいる方はこちらの記事をご覧ください。

努力が評価されにくい職場もある

スキルや実績があっても、給与体系が固定的な職場では昇給や評価に反映されにくく、モチベーションの維持が難しいこともあります。

特に大手チェーンでは年1、2回の定期評価だけで、数千円〜数万円程度の昇給にとどまるケースもあり、成果を出しても評価されないもどかしさを感じる場面も。

また、積極的に学会に参加したり認定資格を取得したとしても、それが業務に直結しない場合は職場内での評価には繋がらないこともあります。

「成長しても報われない」という空気感が、離職の一因になることもあります。

同じ業務の繰り返しで成長を実感しにくい

職場によっては毎日同じ処方をこなし、ルーチンワークのように感じてしまうこともあります。
とくに門前薬局では、特定の診療科の処方が中心になりがちで、視野が狭くなってしまうと感じる人も多いです。

新しいチャレンジが少なくなると、自分が成長している実感が持てなくなり、「このままでいいのか」という漠然とした不安を感じやすくなります。
キャリアアップの道が見えづらくなると、やがて仕事そのものに対して意欲を失ってしまうリスクもあります。

将来が不安なら、薬剤師の転職も選択肢に入れてみよう

将来や今の職場に不安を感じているなら、新しい環境への一歩を踏み出すのも一つの手です。
現場にいながらでは気づきにくいことも、環境を変えることで視野が広がり、働き方に対する考え方が前向きに変化することがあります。ここでは、薬剤師の転職の可能性について紹介します。

転職で年収アップや環境改善が狙える

今の職場にやりがいはあるけれど、収入に不満を感じる。もっとスキルや経験を活かせる環境に移りたい。
そんな悩みを感じている日本人は数多くおり、次のようなデータもあります。

日本の正社員の転職・・・
  • 2024年の正社員の転職率は7.2%で高水準を維持
  • 転職後の平均年収は509.3万円で、転職前より22.0万円増

薬剤師の多くも同じ悩みを抱えています。
昨今、「転職」は決してネガティブなものではありません。薬剤師の3年離職率は30%近いというデータもあり、他の職種に比べると資格がある分転職しやすいといえるでしょう。

調剤から病院、製薬企業、在宅医療など、フィールドを変えることで報酬や働き方の改善を目指せる場合もあります。年収100万円以上アップするケースも実際にあり、「自分をもっと評価してくれる場所は他にもある」と実感できるでしょう。

薬剤師専門の転職サービスが豊富

今の時代は薬剤師専門の転職サービスが充実しており、希望条件に合う職場を見つけやすい環境が整っています。
求人の比較や非公開案件の紹介、面接対策までトータルで支援してくれるため、転職が初めての方でも安心して利用できます。

とくに年収交渉や勤務時間の調整など、自分一人では難しい交渉を代行してもらえるのは大きなメリット。
登録しておくだけでも市場価値の確認ができ、今の自分の立ち位置を客観的に見直すきっかけにもなります。

自分らしい働き方を見つける第一歩に

働き方や職場の環境は、自分の未来を大きく左右します。
少しでもモヤモヤを感じているなら、転職という選択肢を持ってみることをおすすめします。

転職活動は「いま辞める」ための行動ではなく、「自分らしく働く」ための準備です。
焦って決める必要はありませんが、選択肢を知ることで気持ちがラクになることもあります。

自分の価値を再確認し、新たなステージでより前向きに働ける可能性を探ってみてはいかがでしょうか。

まとめ|薬剤師の未来は環境で変えられる

薬剤師という仕事には、やりがいや安定、成長など多くの魅力があります。
一方で、収入面や将来性に不安を感じる場面があるのも現実です。

大切なのは、「今の環境がすべて」と思い込まないこと。
スキルや資格はあなたの武器です。それを活かせる場所を選び、より自分らしい働き方を実現することができます。

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この記事を書いた人

こんにちは、きんやです。
現役の薬剤師として働きながら、健康や体調管理にまつわる情報をゆるっと発信中。

学生時代から続けてきたスポーツの経験をもとに、体と心に向き合う視点を大切にしています。

最近は、AIを活用した副業にも取り組んでおり、日々の気づきや学びもこのブログでシェアしています。
「ちょっと調子いい」「ちょっと気がラク」そんなきっかけになれたら嬉しいです。

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