夏が近づくと、紫外線による肌ダメージが気になる季節です。
日焼け止めや帽子などで外側のケアをしていても、体の内側からの対策ができていないと、紫外線の影響を完全に防ぐことはできません。
紫外線は肌の老化やシミの原因になるだけでなく、活性酸素を増やして疲労感や免疫低下の一因にもなります。
本記事では、薬剤師の視点から「紫外線に強い体づくり」に欠かせない栄養素と、毎日無理なく取り入れられるおすすめサプリメントを詳しくご紹介します。
内側からのケアを始めて、夏を美しく健康に乗り切りましょう。

日焼け止めなど外からの防御だけでは不十分の場合も、、
体の中から美肌を守りましょう!


紫外線による体内ダメージの仕組みとは?
紫外線は肌表面の炎症やシミを引き起こすだけでなく、体の内部にも深刻な影響を与えます。
太陽の光を長時間浴びると、体内で「活性酸素」という物質が大量に発生します。この活性酸素は、本来は細菌やウイルスから体を守る役割がありますが、増えすぎると健康な細胞まで攻撃してしまう性質があります。
その結果、細胞が酸化して老化が進み、免疫力が低下したり、疲れやすくなったりすることがあります。
たとえば、夏に疲れが抜けにくい、肌がごわつく、口内炎ができやすいといった症状は、紫外線による“体内のストレス反応”が関係していることもあります。
つまり、紫外線の対策は見た目のケアだけではなく、体内環境を整えることが根本的な改善につながるのです。


外側ケアだけじゃNG!今こそ注目のインナーケアとは
日焼け止め、帽子、サングラスなど、外側からの紫外線対策は確かに有効です。
こうしたアイテムを使用することで、肌に直接降り注ぐ紫外線の量を減らすことができ、日焼けや皮膚トラブルの予防に役立ちます。しかし、それだけでは紫外線が体に与えるすべての悪影響を完全に防ぐことはできません。
実は、紫外線は肌の表面だけでなく、体の内部にも作用し、「酸化ストレス」と呼ばれる現象を引き起こします。
酸化ストレスとは、紫外線などの外的刺激によって体内に発生する活性酸素が、細胞や組織を傷つけてしまう状態のことです。
こうした見えにくいダメージに対して効果的なのが、“インナーケア”と呼ばれる内側からの対策です。
特につぎの章で紹介する抗酸化作用を持つ栄養素を意識的に摂取することで、体内に発生した活性酸素を中和し、細胞へのダメージを抑えることが可能になります。
これらの栄養素は、普段の食事だけでは十分に補えない場合もあるため、サプリメントの活用も効果的です。
つまり、紫外線から本当の意味で肌と体を守るためには、外側と内側の両面からのアプローチが必要なのです。
内側から紫外線を防ぐ!注目の抗酸化栄養素5選
1. ビタミンC|美白とコラーゲン維持に必須
強力な抗酸化作用を持つビタミンCは、紫外線で発生する活性酸素を無力化します。
さらにコラーゲンの生成を助ける働きもあり、肌のハリや透明感を保つ上で欠かせない存在です。
2. ビタミンE|細胞を守る脂溶性ビタミン
脂溶性のビタミンEは、細胞膜を酸化ストレスから守ります。
ビタミンCとの併用により相乗効果が得られ、より強力な抗酸化作用を発揮します。
3. ポリフェノール(アスタキサンチンなど)|赤みや炎症を抑制
アスタキサンチンなどのポリフェノールは、日焼け後の炎症を抑える働きがあり、紫外線ダメージから肌を保護する注目の成分です。
4. L-システイン|メラニン排出を促進してシミ予防
L-システインは、メラニンの生成抑制と排出促進に関与し、シミやそばかすの予防に効果的です。
美白目的で使用されることが多い栄養素の一つです。
5. βカロテン(ビタミンA前駆体)|皮膚と粘膜を紫外線から守る
皮膚や粘膜を健康に保ち、外部からの刺激に対するバリア機能を強化します。
体内で必要に応じてビタミンAに変換され、紫外線からの保護と免疫力維持に寄与します。
目的別に選べる!紫外線対策におすすめのサプリ5選
以下は、紫外線対策に効果的な成分を配合した信頼できるサプリメントです。
自分の目的に合った製品を選んで取り入れてみましょう。
商品名 | 主な成分 | 目的 | 形状 |
---|---|---|---|
ディアナチュラ ビタミンC | ビタミンC 500mg | 抗酸化・美白サポート | タブレット |
ネイチャーメイド ビタミンE | ビタミンE 301.5mg | 抗酸化・血行促進 | ソフトカプセル |
ファンケル ホワイトフォース | L-システイン・ビタミンC・E | インナーUVケア | タブレット |
ハイチオールCプラス | L-システイン 240mg・ビタミンC | メラニン抑制・シミ対策 | 錠剤 |
アスタリール アスタキサンチン | アスタキサンチン 6mg | 紫外線ダメージ軽減 | ソフトカプセル |
飲む日焼け止めって本当に効果ある?
「飲む日焼け止め」として知られるサプリメントは、アスタキサンチンやポリポディウムロイコトモスなど、抗酸化・抗炎症成分を含むものです。
これらは紫外線による炎症や細胞ダメージを軽減するとされ、海外では広く利用されています。
ただし、こうしたサプリは外用の日焼け止めと併用することで、より高い紫外線防御効果を発揮します。
内外のケアを並行して行うことが、持続可能で健やかな肌づくりの鍵です。
薬剤師おすすめ!夏の紫外線に負けない生活習慣
筆者は朝食時にオレンジジュースやヨーグルトを取り入れて、ビタミンCや乳酸菌を手軽に補給しています。
通勤時は日傘とサングラスを着用し、男性でも日焼けに注意しています。
また、紫外線量が増える春先からは夜のスキンケア後にビタミンC・E・L-システインを含むサプリメントを摂取し、紫外線による体内ダメージを抑えることを習慣化しています。
さらに、1日2リットルの水分を摂取するようにしており、肌のバリア機能を保つよう心がけています。
仕事中にお手洗いに行きたくないと水分の摂取を控える女性も多いですが、水分の摂取は多くの観点から美容には必要不可欠です。
こうした現実的で無理のない習慣の積み重ねが、夏の紫外線から肌と体を守る秘訣です。


栄養素+生活習慣の相乗効果で紫外線に勝つ!
ビタミンCやアスタキサンチンなどには、紫外線によるダメージを軽減するエビデンスがあり、継続摂取によりその効果が高まるとされています。これらの栄養素は、睡眠や食事、運動といった生活習慣と組み合わせることで、最大限に機能します。
良質な睡眠は肌の再生を促進し、運動は血行を良くして栄養の巡りを高めます。
ストレス管理もホルモンバランスを整える重要な要素です。
紫外線対策サプリの選び方Q&A|よくある疑問を解消!
- サプリは朝と夜どちらに飲むべき?
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朝の摂取が効果的です。紫外線を浴びる前に抗酸化成分を体内に取り込むことで、ダメージの予防につながります。
- 効果を感じるまでにどれくらいかかる?
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多くのサプリは、2〜4週間の継続摂取で実感しやすいとされています。
- どの成分を優先して選べばいい?
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シミ対策ならL-システインとビタミンC、老化予防にはビタミンEやアスタキサンチンが推奨されます
- 食事とサプリはどう違う?
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食事からの摂取は理想ですが、必要量を毎日安定して摂るのは難しい場合も。サプリはその補完手段として有効です。
まとめ|紫外線ダメージを防ぐには毎日の“内外ケア”がカギ
紫外線対策は一時的なものではなく、日常的なケアの積み重ねが重要です。
外用ケアに加え、抗酸化成分を含む栄養素の摂取やサプリメントの活用によって、内側からの紫外線対策を行いましょう。
今から始めるインナーケアが、夏の肌トラブルを防ぎ、美しく健やかな肌と体をつくる第一歩になります。自分に合った方法を見つけて、無理なく続けていきましょう。


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